西洋風の荒れ果てた古い洋館の地下室には、首なし死体が転がっていた。そして今また、少女の首が…。

十年間堪え忍んだ夫との生活を捨て家政婦になった主婦。囚われた思いから抜け出して初めて見えた風景とは。

殺されたのは中学三年の貫井直之、息子の同級生だった。作家の近内は、昨晩帰宅しなかった我が子が気になり、学校を訪ねる。

「あたくしたち、今日、第五回結婚記念日なの」指に結婚指輪の光る女性が誇らしげにいった。

名門女子大学の助教授・日下部遼は、埼玉の山間部にある私立高校に招かれた。

東北から上京してきた出稼ぎ三人組のうち一人が死体で発見された。その数カ月前、三人はある邸で女の絞殺現場を目撃していた―。

亡き妻の面影を求めて南仏を旅した式村隆一は、帰国後、旅先でよく出会った日本人カップルの男性が殺されたことを新聞で知った。

念願かなって私立探偵となったテスに、元受刑者だという老人が依頼を持ちこんできた。

話題のミュージカルをめぐる水面下の争いは、戦慄の殺人事件へ!目と口をあけ、舌が突きでた老人の死体―服を着たままベッドにいたその老人は、キャレラたちには首つり自殺をしたとしか思えなかった。

依頼人が「無実」であるかよりも「無罪」にすることに重きを置く辣腕弁護士がはまった「法と正義」の罠。

警官の魔手を逃れた生存者たちは、荒れ果てた映画館で息をひそめていた。

ネヴァダ州の砂漠を突っきるハイウェイ50。一人の警官が、通りがかる人々を次々と拉致していた。

母親が倒れたという知らせをうけ、アランは病院へヒッチハイクで向かう。

1年を通じて毎月必ず1度は巡り来る“満月”。その満月の夜に繰り返される惨劇の謎。

20年前の夏の午後、終業式の帰りにふと足を踏み入れた古ぼけた洋館。そこで出会った不思議な少女・美宇。

27年間…昏睡状態から目覚めたローズマリーは医者の言葉に呆然とした。

女子高生・ひとみの母は、元映画女優の浅倉しのぶ。女手ひとつで十七歳の今日まで彼女を育ててきた。

飯倉菜子は16歳。女流ミステリーの大家・神乃瀬志帆を母に持つ。

実業家ストロードの人生は喜びに満ち溢れていた。

十歳のろうあの黒人少年デクスターは凶悪殺人の罪により禁固五十五年を言い渡された。

今宵のテーマは「ロボットの夜」。ホラー、ミステリ、幻想怪奇、ロマンス…さまざまな意味合いの「夜」が登場します。

28世紀、宇宙に進出した人類を統べる連邦政府を震撼させる事態が発生した!時を超越する殺戮者シュライクを封じこめた謎の遺跡―古来より辺境の惑星ハイペリオンに存在し、人々の畏怖と信仰を集める“時間の墓標”が開きはじめたというのだ。

「わたしと結婚すればいいのよ」―大胆なマーシーの言葉に,チェイスは自分の耳を疑った。

公事宿(訴訟人専用旅籠)「鯉屋」の居候・田村菊太郎は異母弟の京都東町奉行所同心組頭・銕蔵に頼まれ、奉公先の幼児を人質に御堂に立て籠った男の説得にあたる。

大糸線南小谷を発った「スーパーあずさ」で乗客が毒殺された!被害者のペンション経営者・宮沢種継は、車内で女性と話をしていたらしい。

禁酒法時代のアメリカを去り、男たちはパリで“きょうだけ”を生きていた―。

中央アルプスの隠れ里を襲った嵐の一夜。

元プロの賭博師ビル・パームリーが腕利きいかさま師たちと対決、巧妙なトリックを次々にあばいていく。

大手企業を早期退職し探偵事務所を開業した仁木。

渋谷の猿楽町署の刑事・一条風太は、妙な事件に関わっていた。

ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。

三年に一度の地方検事選挙を控え、町はなにかと騒がしい。

あれは事故じゃない。あいつがやらせたんだ―老人はそう言って絶命した。

警視庁捜査一課の小川刑事が結婚し、盛岡・青森へのハネムーンに出かけた。

その赤はルビーのようにきらびやかだった―ガラス工芸品の美術館を併設するクリニックで、院長の大和田彩子が扼殺された。

十津川警部のかつての部下で私立探偵の橋本豊は、ある芸者の身元調査でまだ雪積もる早春の越後湯沢へ向かった。

新宿のホテルの一室で毒殺事件が発生。

能登・モーゼの墓、青森・キリストの墓、四国の剣山、そして北アルプス…。これらはみな竹内文献に基づく日本の聖地である。

聖地で連続して発見された、若い女性四人の惨殺死体。身元を解き明かす鍵は、ある“愛の館”にあった。

英国紳士の社交場―クラブ。憩いを求めて三々五々、会員たちは足を運ぶ。

ヴィクトリア朝ロンドンでは、駅や公邸を狙った同一組織の犯行と思われる爆弾テロ事件が続発していた。

失踪した人気漫画家の行方を追う探偵・佐久間公の前に謎の女子高生が立ちはだかる。

「症例A」の多島斗志之が贈る感慨深い読後感をご体験ください 謎の女を描く「マリア観音」、清水の次郎長の三人目の妻・お蝶が死に至るまでを書いた「お蝶殺し」など、多島さんならではのエモーショナルで心地良い読後感の短編を厳選しました --このテキストは、 文庫

内と外から施錠された「密室牢獄」の中で墜落死した男と、まわりを食べ物に囲まれたテーブルの上で餓死した男。

音信も絶え、生死のほどさえ分からなかった親友に、こんな大都会の片すみで、こうしてバッタリ座席を横取りされようとは…。

過去を棄てた女・遠山崇子は、偶然出会った男と納沙布市の民宿に泊った。

『劇団薔薇』新劇場のこけら落としで、「ハムレット」の演出を依頼された、元日本人で、英国籍を取ったケン・ベニング。

この中に紹介されている悪所場に独りで、あるいは悪友と出かけた、著者の味わった愚かさと無常観と、そして幾ばくかの快感を味わってみてください。

本と古本を巡る奇々怪々な人々を巻き込んで起こる様々な事件。

人の不幸をコレクションする男の依頼を受けた「俺」は、自分の子供の首を切断した女の調査に赴く。

作家を志す六人の男女が集う「星の海チャットルーム」。

梨香子は33歳のエリート銀行員。才色兼備の彼女が、ある日、年収200万円のオタクなライター真一となぜか恋におちて…。

北アルプス常念岳の登山コース脇の沢で男の死体が発見された。

デパートのディスプレイの仕事をしているベロニク・ドラクロワは、ある日、母とともにローズ家を弔問に訪れた。

ロシアで軍部・共産主義者によるクーデターが発生!国を二分する内戦の末、ついに軍部はICBM基地群を押さえる民主勢力へ、戦略原潜からの核ミサイル攻撃を決意した。

保険金詐欺と親友の死、接点は！？ 同僚の死に疑問を抱く女性保険調査官。行手には凶悪な魔の手が！ 女性損害調査官。

かつてニューヨークを支配して、大いに権勢をふるい、平和裡に隠退した、マフィアの指導者、ドン・アプライルが、白昼、街中で射殺された!しかも、常に彼を監視下に置いていたはずの警察もFBIも、なぜかこの日に限っては姿を見せていなかった…銃撃事件の背後には、かつて

白昼の公園で、主婦が殺害された。ついに、あいつが帰って来たのだ!事件を機に7年ぶりに集まった悪い仲間たち。

合衆国のスペースシャトル“オリオン”打ち上げ6秒前。悲劇はそのとき起きた。

「僕は亜空間要塞に行って来たのです」―ある日、私、半村良のもとを訪れた一読者・飯田の口から出た言葉は信じがたいものだった。

“うちゃ、もっと死人葛がほしいんよ、あげんうつくしか花はなかとよ…”死人を養分として美しい白い花を咲かせる死人葛。

天明の大火で焦土と化した京を舞台に、大名家が所蔵する茶道具の名品をめぐる暗闘と、数奇な運命をたどる武士の生きざまを描く。

「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が衆人環視のショーの最中に殺された。

T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。

「貴様なら娘を守れる。エリカを見張ってくれ」国防総省高官ワイアット大佐の依頼だった。

美しい殺人鬼・飛鳥、最大の危機！　封じ込められた「去れずの森」。

池袋の書店を土曜日ごとに訪れて五十円玉二十枚を千円札に両替する中年男の真意は？　若竹七海提出のリドル・ストーリーにプロアマ十三人が果敢に挑んだ、世にも珍しい競作アンソロジー。

世界は終末のときを迎えていた。